起業した人の平均年齢は?
日本政策金融公庫総合研究所が2018年度に行った調査によると、起業時の平均年齢は43.3歳という結果が出ています。
年代別では、40代での開業が多く、次いで30代、50代、20代の順です。
この結果からみると、管理職経験を経てスキルと資金力がついてきた頃に起業しているような印象がうかがえます。
しかし、最近では高校生が起業していたり、25歳で史上最年少の上場を果たす方がいたりするといった事例も出てきており、「この何歳で起業するのがベスト」ということは言えません。
そこで今回は、10代・20代・30代・40代の年代別で起業するメリットとデメリットをご紹介します。
10代で起業する場合
10代で起業すれば若いうちに経営の経験ができ、他の同世代の人よりも圧倒的に成長できるというメリットがあります。
また、社会の常識にとらわれない斬新な発想が注目される可能性もあるといえます。
起業するのに年齢は関係ないので、早めに挑戦してみるのも悪くはありません。
現に、10代のうちにアパレルブランドやWEBサービスで起業している若手経営者もいます。
しかし、未成年であるがゆえに親の同意が必要なシーンがあります。例えば、銀行口座の開設や事務所の賃貸契約を結ぶ際などです。
資金不足も考えられるので、どうしても親に頼らないといけない時が出てくるかもしれません。
さらに、社会人としての経験が少ないので企業からの信頼が得られにくく、万一倒産した場合に若いうちから借金を負ってしまう可能性があるのもデメリットです。
20代で起業する場合
20代で起業するメリットは、10代のケースと同じく斬新な発想を武器に革新的なことがしやすいという点にあります。
まだまだ若いので、大人の起業家に教えを請いやすく、若い起業家を支援する取り組みも増えてきています。
一方、20代前半であれば学業との両立がネックになります。
また、途中で経営を辞めて就職しようと思っても新卒入社を諦めなければならないかもしれません。
20代後半はある程度経験やスキルが身につきはじめた頃ですが、まだまだ経験不足が懸念されます。
資金も少なく、信用も得にくいため取引先を見つけるのに苦労する可能性があります。
30代で起業する場合
30代での起業は、社会人経験と業界のスキルを活かせる点がメリットです。
社会的信頼も得やすいので、資金調達や取引先の開拓も20代の頃と比べればスムーズに進めやすくなります。
デメリットは、養っている家族がいる場合、安定した収入が得にくいので心配させてしまう点が挙げられます。
また、住宅の購入を検討していれば、起業直後はローンの審査が通りにくいのもデメリットです。
40代で起業する場合
40代になると、スキル面はもちろん、資金力もあるので事業を進めやすいのがメリットです。
人脈も増えている頃なので、取引先開拓もよりスムーズになることが期待できます。
デメリットは、体力が衰えてきている点が挙げられます。
起業直後は仕事が多くなるので、いざという時に体調を崩してしまうかもしれません。
家族のことに関しても、子供が手のかからない年代になってきたとはいえ、高校や大学受験などでお金が必要なケースもあります。
起業するのに年齢は関係ない
どの年代においても一長一短なので、起業するのに年齢は関係ないといえます。
自身の経験値やライフスタイルなどを考慮し、頃合いのよいタイミングで起業するのがおすすめです。