起業しても存続させるのが難しい
最近では、起業ブームと呼ばれているほど会社を設立する人が多くいます。
しかし、当然のことながら会社経営は簡単なことではなく、10年先まで存続できる会社はほんの一部です。
そこで今回は、起業の成功例と失敗例をご紹介します。これから起業する方は反面教師としてぜひ参考にしてみてください。
成功例
週末起業でコンサルタント事業をスタート
「週末起業」とは、本業を続けながらも起業して空き時間で仕事をすることを指します。
本業を辞めるのはリスクが高いという人や、自分のペースで仕事をしてちょっとでも収入を増やしたいという方がよく行っています。
この週末起業を始めたAさんは、自分の得意な営業の知識を提供するコンサルタント事業を開業。
1対1の個人向けのコンサルティングからスタートし、基本的にスカイプを使って何回か研修を行い、その後メールなどでフィードバックを行うスタイルをとっていました。
最初は集客に苦労しなかなか稼げませんでしたが、焦らずに自分のペースで続けていったところだんだんと顧客が増え、口コミも広がっていきました。
その結果、今では広いスペースを借りて研修を行うほどの規模にまで成長しています。
自宅でネット環境さえ整っていれば始められる事業だったため初期コストが抑えられ、最初から無理せずコツコツと続けていったことが成功のカギだったといえます。
高齢者をターゲットにした買い物代行
高齢者が多く、車がないと不便な地域に住んでいたBさん。
何か地域の人のためになれないかとはじめたのが「買い物代行」でした。
お米や水などの重たい食料品から、日用品や服まで頼まれたものを代行で買うのがお仕事です。
人の家に立ち入ることになるため、単に買い物をして終わるのではなく、世間話をしたり他に困っていることのお手伝いをしたりして信頼関係を築けるよう努めていました。
そのような努力が実を結び、今では地域の人から頼られる存在に。着々と利益が伸び続けています。
月の数日だけカレー屋さんになる
料理好きのCさんは、月のうち数日間だけお店を間借りしてカレー屋を開業しました。
元々Cさんに友人が多かったという運と、月のうち数日間しか開かないというレア感から口コミが広がり人気店となりました。
今は、大分お金が貯まってきたようで、本業を辞めて自分のお店を開く準備を始めているそうです。
都内で飲食店を営むには初期費用だけで1,000万円程度かかってしまいますが、間借りすることで開業資金をぐっと抑えられます。
本業で始める前に、練習期間として間借りからはじめてみてはいかがでしょうか。
失敗例
IT会社を設立するが人間関係でトラブルに
学生時代の同級生であるDさんとEさんは、2人でお金を出し合いIT会社を設立。
2人は相当仲が良かったので、お互いに「この人となら上手くやれる」と思っていました。
しかし、会社の経営はそう上手くいかず、なかなか売り上げが立ちません。
そのことがストレスとなり、2人の間で言い争いが耐えなくなってしまいます。
1年後も事業は軌道にのらず、事業は廃業し友達も失う結果となってしまいました。
親友とも呼べる仲であっても誰かと一緒にビジネスを行うのは大変です。
トラブルを回避するには、日々コミュニケーションを怠らず、事前に契約書を交わすなどしてルールを明確にしておくことが大切です。
割引のしすぎで資金がまわらなくなる
Fさんは自身のデザインスキルを活かして小さなデザイン事務所を設立。
はじめのうちは、知人の利用が多かったのと自分の実力に自信がなかったため割引をしていました。
そのことが経営に響き、他の会社に支払うべき借金が払えずに黒字倒産してしまいました。
商品やサービスが売れたとしても、お金が入ってくるのは先の話です。
キャッシュフローをきちんと管理するのはもちろん、自信のスキルを安売りしないようにしましょう。
自分に見合ったレベルで始めよう
起業に失敗はつきもので、たくさん失敗してそれを乗り越えた先に成功がみえてきます。しかし、会社が倒産してしまっては意味がありません。
失敗しないためにも、まずは自分に見合ったレベルから始めて、慣れてきてから徐々に会社を大きくしていきましょう。